もし僕が「最近凄いと思う漫画家さんは誰ですか?」って聞かれたらすぐに「押切蓮介先生です!」って答えると思います。も〜ね〜大好きなんです!





描くジャンルによって全く違う雰囲気で、しかもその全てが面白いって凄い作家さんです!この人のアクションシーンは大迫力です!そして何といっても女の子が可愛い





はい!(笑)今回はその押切先生の作品の中で僕が大好きな2作品を紹介したいと思います。





ゆうやみ特攻隊 全13巻





心霊事件を扱う高校の部活「心霊探偵部」の話で、最初は気弱な主人公辻翔平と何故か幽霊を殴れるという特殊能力を持つ花岡弥依(通称 隊長)と部員の越島カエデ(通称カエ)、そして霊感犬の2号で学園の幽霊を退治して行くギャグ漫画・・・だと思ったんです!





しかしこのって主人公、お姉さんが悪霊に殺されていた過去がありましてその仇を打つ為にこの部活に入ったんですが。





その悪霊を生み出した元凶が自身の両親が出会った島「黒首島」であることがわかり心霊探偵部はこの島に上陸する・・・ってあたりから完全にバトル漫画になります!





もうこの黒首島って名前だけでゾクゾクしますが、この島はも〜猟奇的で閉鎖的で恐ろしい因習にまみれて気の狂った奴らと鳥肌が立つような恐ろしい化け物だらけです(笑)





もともと凄く迫力のあるアクションシーンを描く漫画家さんだと思ってたんですが、この辺りから増す増す戦闘描写の迫力、多彩さが凄くなってきます!





この動きは速いんだ!その速さを伝える為にはデッサンで正確な肉体を描くのではなく手や脚が光の矢如く流線で描いたり!





この一撃は重いんだ!その重さを伝える為にとてつもなく相手の肉体にめり込む描写をする!





読者に伝える描写がとてつもなく上手で震えます!100%じゃない150%伝わってきます!





押切先生の描く幽霊を殴る拳には怒りが感じられます「このヤロー!一方的にビビらしやがって!ぶっ殺してやる!!」って。むしろそれが描きたくてこの作品が生まれたんじゃ無いかな〜(笑)





ハイスコアガール  全10巻





物語は1991年溝口(神奈川県川崎市高津区)、ゲーセン通いに明け暮れる小学六年生の矢口春雄(ハルオ)は行きつけのゲーセンでクラスメイトの大野晶に出会います、彼女は成績優秀でお金持ちのお嬢様で下町のゲーセンには不似合いな女の子なんですが、実は凄腕のゲーマーだった!ってところから始まるラブコメディです!





もう先程の作品と全く作風が違いますね(笑)





1990年代は対戦格闘ゲームがブームで「ストリートファイターⅡ」「サムライスピリッツ」「餓狼伝説」「龍虎の拳」「ヴァンパイア」「バーチャファイター」などハマった人も多いかと思います。





かく言う僕も押切先生と同世代でお金無いながらゲーセンに通った子供だったので作中に出てくるゲームやその時代の雰囲気などドンピシャなんです。一円も持ち金ないのにとりあえずゲーセン行って他人のプレーを眺めて時間潰してました。分かる人にはこの気持ち分かりますよね(そうそうワールドヒーローズが作中に出た時は懐かし過ぎて鳥肌立ちました)(笑)





この作品は主人公のゲーム好きハルオの成長と共にその時代毎のゲームの移り変わりを知れてそれだけでも楽しいです。「わぁ〜私PS4とニンテンドースイッチしか知らない〜」って人にもゲームってこんな進化してきたんだ!って知れて面白いと思います。





っと少し僕のゲーム愛が強過ぎて語ってしまいましたが、この作品はその熱狂を知る世代の読者に回想録としても楽しめますし、ハルオそしてハルオに惹かれてゲームを始めた小春三角関係などラブコメとしても素晴らし漫画です!





なんてってもね、冒頭でも言いましたが押切蓮介先生の描く女の子は可愛いんです!!


表情が可愛い、仕草が可愛い。ヒロインの晶に至っては作中一言も話さないのにリアクションだけでその子の感情を表現しててコレがまた可愛いのです!





僕は「面白い漫画のキャラクターを作るにはギャップが大事だ!」と散々教えられてきました。





そう言う意味でヒロインの晶も小春も可愛い女の子なのにゲームが好きで上手い!と言うギャップ(そう言う人もいるだろ!って思われる方もいるかも知れませんがあくまで世間的なイメージで)は完璧です。





男性の読者もゲームがとっかかりなら自分でも話しかけれそうってこっちに寄ってきてくれる感じがして親近感が湧くんではないかと。




僕は30歳を超えてこの作品を読みました。なのに思春期並みにキュンキュンして巻によってはドキドキしすぎて心落ち着くまで本を開けないくらいでした(笑)


特に7巻の小春ちゃんが気持ちを爆発させるところ、押切先生あなたはどうしてこんな繊細な女の子の気持ちが分かるんです!!


押切蓮介という人 ギャグ漫画家とは・・





押切先生は「でろでろ」というホラーギャグで初連載、その後も同級生達から陰惨なイジメを受けたあげく家族を殺された少女が復讐を行うサイコホラーの「ミスミソウ」、架空の国に占領された日本を舞台にコレまた凄い肉弾アクションが炸裂する「焔の眼」、漫画業界を舞台に漫画家同士が拳で潰しあうバトル要素と業界の風刺を描いた「狭い世界のアイデンティティー」など幅広いジャンルの作品を発表されてます。





昔からギャグ漫画家さんは2つ以上の側面を持つ作家さんが多かった気がします。





まことちゃん」の楳図かずお先生は、恐怖ものも有名ですしSFホラーの「漂流教室」も名作です。





がきデカ」の山上たつひこ先生は「光る風」というシリアスなディストピアものを描かれてます。





そういう意味で言うと僕は近年のギャグ漫画家さんで、コレほど多彩でアクションと恐怖が上手い作家さんを知りません。





つまり押切蓮介先生は天才なんです。