お待たせしました、お待たせし過ぎたかもしれません。いや、興味ねぇよって方はすいません(笑)





今回もラストとはいかず(汗)!こんな凡人がいかにして少年漫画家のアシスタントになって今に至るかを書きたいと思います。





1 苦戦ネームの日々





って訳で無事担当編集者さんが付き、読み切り漫画を載っける為にネームを描いては電話でやり取りを続けるんですがまぁ〜上手くいかない(汗)




「リアリティがない」「主人公に感情移入出来ない」「ストーリーや展開を進めることばかり意識し過ぎてキャラに魅力が無い」


漫画を描く上で全部当然の事なんですが、今までただ自分が描きたいと思うことだけを描いてた男には人を楽しませる、面白がらせる為に描くってのが全然分かってなくてですね





毎回言われた通りにネーム直しては送って、また違う事を言われてそのまま直すの繰り返し。





ほんとバカだったんです。今もあんまり変わりませんが(笑)





なぜ編集者さんがそこを直してと言ったのか?
「ここはもっとこうして。」
「それはこう伝えたいのにこれが足りないからこうした方が良いって事ですか?」
「そうそう、このままだとこう伝わるからこの伝え方の方が良い」
「なるほど〜たしかにそうですね」




と編集者さんの真の意図を理解して直さないと意味が無いのに、ただ言われるがままに直してうまく行くはずが無いんです。だって僕が理解してないから。





そういう事を繰り返してると段々と何が描きたかったのか分からなくなって、この自分で考えた話は何が面白いのか分からなくなって苦しくなるんですよ、コレほんと(笑)





そうこうしてるうちに、全くネームも通らず一年が過ぎ





「ちょっと部署移動になったから、新しい担当編集が決まったら連絡するね。」が最後の電話になりました。(笑)





いや〜愛想尽かされても仕方ない、全く成長してなかったですから。





2 友人からの助言 あんたにはギャグ漫画や!





ホームセンターでバイト、そしてモンスターハンターで狩の日々。





夜は自分の将来を想像して震える日々。





そんなある日、友人が「んたギャグ漫画好きやねんから、ギャグ漫画描いてらええやん」の一言。





「そういやそうやな〜お笑いも好きやし。何よりギャグ漫画はページ数少ないから楽そう」との甘い考えで描き始めた私。絵も下手なのがギャグだとまだ許してもらえるかなと。





そして初めて描いたギャグ漫画16ページ。





週刊少年サンデーに送りましたところ・・・何と・・




まんがカレッジ佳作!
を貰えました!なんてこった・・賞金30万円ですよ!なんてこった・・





3 奇跡の初掲載!それ見ろダントツの最下位!





コレまた編集者さんと初顔合わせ、次のネームもあれよアレよと言う間に通って原稿です。





その時サンデーには確か季刊で増刊サンデー的な雑誌があって、新人の読み切りは大体そっちで載ってて自分の作品もおそらくそっちで載るんだろうな〜って思いを馳せてたんですよ、それが





ちょっと代原で本誌に載ることなっちゃったから




代原=代理原稿ってのは漫画家さんが急遽事情によってお休みになって、ページが空くので埋めるため代わりに原稿が載るってやつです。大体18ページとかが多いので新人のギャグ漫画が載ることが多いです。





とあり得ない形でデビュー!しかも初掲載が本誌で





まぁ浮かれてたのも束の間、載ってプロの作品に囲まれた己の作品の下手さに場違い感ハンパ無く!恥ずかしくて震えました。





そらもうね、アンケートもダントツ最下位!毎週載ってる1ページのプレゼントコーナーより低かったんですから(笑)





でも小学生から2枚ほど面白かったですってキャラの絵が描かれたハガキもらえたのは覚えてます。僕も超嬉しくて手描きで返信しました。





4 僕がアシスタントを!? お試し一週間





今思い出しても良い編集者さんでした。ネーム読んで笑ってくれはるし。新人もベテランの漫画家さんも、自分のモチベーションを上げてくれる編集者さんってのは嬉しいもんだと思います。





さぁ順調にデビューしてアンケートに凹んでたのも束の間、ある漫画家さんのアシスタントに試しで入ってみないかって話をいただいた23歳の私。あのアニメ化もしてる作品の!しかも自分も当然読んだ事のある大ヒット漫画家さんの仕事場で!





自分が!?考えてもいませんでした。こんな絵の下手な奴が大丈夫なのかって思いましたが。コレはすごい貴重な経験だし行くしか無いと!





とりあえず一週間試しで入ってみて上手くいけば採用してもらえるかもしれんとの話。





準備は整った!





持ち物は一週間分の着替え漫画の道具そして己の手





期待とゲボ吐きそうなぐらいの緊張を胸に上京したんですが・・・





まだ続く・・